今までに、国際学術交流としては、旧西ドイツのキール大学の故レンネルト教授の病理学教室にロータリー財団の留学制度で留学し帰国後に関係した1) 日独リンパ腫セミナー、教室(佐藤榮一教授)に第1回に中国日本留学生として留学後の日本の各大学での研究継続で留学してきた賈心善教授との中国の胃リンパ腫・鼻リンパ腫の海外学術の科研費を得ての研究遂行に伴って企画された2) 国際分子病理学シンポジウムと3) 日中病理学シンポジウム、それに、熊本での第2回ワークショップ(故高橋潔教授、熊本大学)以来参加している4) 日韓リンパ網内系ワークショップに関係してきた。
日独リンパ腫セミナーは、故菊池昌弘教授(福岡大学)がキール大学レンネルト教授教室への留学の大先輩であり、佐藤榮一教授もレンネルト教授教室への文科省長期留学制度で留学されたこともあり、帰国後に佐藤榮一教授より何かドイツとの共同研究等を検討せよと示唆があり、共同研究よりも、当時敷居の高かったセミナー開催を、丁度、故菊池教授が開催されたレンネルト教授を招いてのキール分類に関してのセミナー等を第1回セミナーとして、鹿児島で第2回日独リンパ腫セミナーとして実施した。その後、第3回がリューベック会議(フェラー教授、リューベック医科大学)、第4回がフランクフルト会議(シュツッテ教授、ハンスマン教授)、第5回がキール会議(パルバレシュ教授、キール大学)、第6回が大阪会議(青笹克之教授、大阪大学)、第7回がビュルツブルク会議(ミューラーフェルメリンク教授、ビュルツブルク大学)で開催されている。その後は、何度か企画されようとしているが、まだ、開催されていない。この日独リンパ腫セミナーに関しては、レンネルト教授の永井教授(弘前大学)らと共同研究やセミナー等も日独リンパ腫セミナーであるとのことで、その回数に関しては問題ありとのレンネルト教授の日独リンパ腫セミナーへの思い入れもあり、戦後にキール大学病理学教室の確立期への日本からの留学生の貢献の大きさを物語るようである。
国際分子病理学シンポジウムに関しては、故渡辺慶一東海大学教授が中国の辺縁での病理学分野での交流の場があればとの思いを賈心善中国医科大学教授に日中組織化学セミナー(重慶会議)からの帰路に話されたと、教室に留学して来た賈心善教授が佐藤榮一教授にその開催を依頼されて実施されたもので、第1回会議は敦煌(中国)で開催された。このシンポジウムはその後日本病理学会の認定単位を取得できる会議に発展し、日中病理学分野でも草の根交流とされ、その記録は鹿児島大学リポジトリに登録されている。最後の会議は、西寧会議(中国側会長を格日力青海大学副学長と王恩華中国医科大学教授として実施された。その後の開催を望む声が現在ある。
日中病理学シンポジウムは、国際学術(後に、海外学術)の科研費を得て、中国医科大学の賈心善教授と中国東北地方の悪性リンパ腫の研究を開始した時に、その共同研究の説明と理解を中国医科大学の関係者に求める為に企画した胃悪性リンパ腫の国際ミニシンポジウム(記録は鹿児島大学医学雑誌の補冊として、鹿児島大学リポジトリに記録)を最初に、共同研究での訪問に合わせて開催してきたもので、前のホームページに研究打ち合わせの報告の中に記録していたものであり、記録の為に、順次このホームページにも挙げて行く予定です。
日韓リンパ網内系ワークショップショップは、故小島瑞教授(福島医大・筑波大)とJD Lee教授による日韓のリンパ網内系の学術交流の場として企画されたもので、私は第2回から参加してきている。基本的に参加・発表で参加し、そも記録は当初プロシーデイングとして刊行されていたが、論文の雑誌インパクト ファクターでの評価の機運の高まりにて、現在は抄録集しかない。その参加の記録も、私の参加報告として、前のホームページに挙げていたので、随時、その転載を進める予定である。
現在、出雲周二教授から久保田龍二教授に引き継がれている海外学術の科研費での研究で、福建省(中国)と南西日本のHTLV-1関連疾患の研究に、研究分担者として参加している。この第1回の訪問時に開催されたHTLV-1 meeting in Chinaに参加して、日本型(B型)とコスモポリタン型(A型)の違いや中国大陸部でのB型の流行地を探そうという研究に大いに興味を持っている。このHTLV-1 meeting in Chinaの報告等も前のホームページに挙げていたので、機会を見て、このホームページに転載する予定です。